嘉穂劇場の前身は1921年(大正10年)に大阪・中座を模して建てられた木造3階建ての「株式会社中座」で、1928年(昭和3年)に焼失し翌年に再建されたが、1930年(昭和5年)の台風で倒壊した。
翌年、1931年(昭和6年)2月に嘉穂劇場として再々建され落成式が行われる。
2003年(平成15年)7月19日の大雨により浸水し、1階内部が使用不能になる被害を受けたが、九州演劇協会会長・玄海竜二より連絡を受けた津川雅彦らが芸能人仲間に呼びかけ、中村玉緒、明石家さんま、中村勘九郎(後に18代中村勘三郎)などといった名立たる俳優や芸能人が駆け付けた復旧チャリティイベントが行われ、全国のファンからの募金や日本宝くじ協会、日本小型自動車振興会の助成を得て平成16年9月に復旧した。
復旧に際して公的資金の支援を受ける必要があったことから、特定非営利活動法人(NPO)化され、2006年(平成18年)に、国の登録有形文化財に登録された。
観客は当時筑豊地域の中心産業であった石炭炭鉱の労働者とその家族が中心で、大衆演劇や歌手の公演などで賑わった。
しかし石炭産業の衰退もあって、1962年(昭和37年)には延べ266日であった公演数は、1970年代には10〜15日に落ち込む。
1979年(昭和54年)から毎年9月に九州演劇協会による「全国座長大会」が開催されるようになったことや、レトロな雰囲気が人気となり、近年では、年間30 - 40日の公演が行われている。